クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

テントの中で何をする?

夏休みが終わり、北海道から戻ってからぼんやりしている。本来の怠け病なのか北海道の後遺症なのかわからない。

北海道ではテント泊を6泊した。そう人に言うと「過酷な旅で」と言われることもあるが、慣れてしまえばホテルよりよほど楽である。四畳半くらいのスペースにマットを敷いて寝袋を広げればやることはほぼない。やることがないのがテント泊なのである。

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網走・呼人浦でのんびりする

テント泊でもわれわれのようにバーベキューをするでもなく、ハンモックを吊るすこともない場合に何をするか。

①昼寝する ②散歩する ③本を読む ④本格的に寝る

のどれかになってしまう。雨でも降ると散歩もできないので、本を読むか寝るしかない。北海道では今回ジョン・クラカワー『空へ』と吉村昭『破獄』の2冊を読んだ。相方も遠藤周作『愛情セミナー』を読んだようだ。

あと暗くなったら寝るしかない。夕食も装備をなくす可能性があるので、できることなら明るいうちに終わらせた方がいいし、トイレが近くなるので大酒も止した方がいい。さらに椅子もなければ読書も長時間は続けられないし、寒くなれば寝袋から出たくなくなる。

羅臼平でのテント泊ではなんと4時には夕食を終わらせ、日暮れに一旦起きだし、7時には寝てしまった。朝4時台に起きているとはいえ、早すぎる。

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羅臼平の夕暮れ

装備が最小限の山岳テントでのテント泊は実にやることがない。やることがないをどう捉えるかは難しいが、たまにはやることのない幸せを感じるためにテント泊に行きたくなる。