「このコスパ男!」と時々相方から言われる。
先日、プレミアム付商品券を入手したのだが、生活用品を安く購入するために腐心していて、買うのは食料品や日用品ばかり。商品券があるからと言って大盤振る舞いする気は起きないので、相方としたらツマランわけなのだ。
「年収1000万円あったらお金をかけたいこと」というランキングを見たら、1位が家を買う・リフォーム・ローン返済で、2位が旅行/レジャーなんだそうだ。
年収1000万円というのはおそらく現実感を持って使える金額なんだろう。ただ、1位が不動産というところが日本人だなという感じがする。結局、年収が1000万円あってもなくても使うところに金を回しているだけで、贅沢をしようという意識を感じない。
2位の旅行/レジャーはその意味では贅沢派のやることだが、どこに行くのかも訊いてみたい。
ずいぶん昔に堀江貴文さんがテレビで「お金で命は買える」と言って物議を醸したことがある。過激な発言に見えて言っていることはいたって普通で、「生命保険は命に値段を付けている」と言うのだ。
生命保険の仕組みは単純で、何歳での死亡率が何パーセントかという統計データを基に保険料が決まる。命に値段を付けると言うよりこの生命曲線に応じて金を払うと言った方が正確かもしれない。どちらにしても命を使って統計的死亡率と勝負するようなもので、早死にすると得、長生きすると損という不思議なシステムである。
生命保険は2つのことを教えてくれる。
一つは命の原資は時間だということ。二つ目は多くの人が死んだ後もお金に縛られているということだ。
最近、前澤友作さんが宇宙に行った。そういえば堀江貴文さんはロケットを作っていた。この2人は何かと批判されることが多い。それは一般的な日本人の人生とお金に関する価値観と違うからだろう。
多くの人はお金は有限という前提で生きている。一方で人生は有限と知りつつもそっちの方は考えないようにしている。
前澤さんにしても堀江さんにしても、人生は有限という方に重きを置いている。お金は無限ではないものの、彼らの才覚なら一般人には無限と言えるくらいは稼ぎ出せる。そこが一般人には理解しにくいところで、鼻に突くところでもあるのだろう。
お金を生み出す力はわれわれと桁違いながら、元は同じ人間。好きなことにお金も時間も費やす生き方をもうちょっと見習った方が良いのかもしれない。