昨日、小学生の必須科目は、国語と歴史と体験だと書いた。
それでは大人はどんなもんかいなと考えると、あまり変わらない気がする。ただ、これに加えるとしたら数字・数学だなと思う。
かつて会社の役員をやっていた人が「数字を読むのは感性だ。感性がないと読めない」と言っていた。人間的には全く尊敬できない人だったが、これはその通りだなあと感じる。
企業の数字なんて百万とか億で数える(場合によっては兆?)のだから、一般の感覚からはどんどん乖離していく。最初のうちは3桁で区切っているところが読めない。これには慣れが必要だ。
それとその数字が適正か異常かは状況によって異なる。利幅10円と言っても業界によって「いっぱい取っている」のか「それじゃあ会社が成り立たない」のか即座にはわからない。この感覚を掴むのが大人には必要だ。
数学者・新井紀子さんの本や藤原正彦さんの本を読むと数学者というのは計算ができない人が多いらしい。
新井紀子さんの話では、数学者たちでレストランに行ったら割り勘ができず、一人がこう言ったそうだ。
「だって仕方ないじゃん。俺たち数学者だぜ」
嘘のような本当の話である。藤原正彦さんも数学者100人と八百屋さん100人を集めて暗算をさせたら八百屋さんが勝つと書いている。
しかしながら、実生活で必要なのは案外両方だ。卵1パック200円が高いのかも、資本コストの算出方法も大切。
大人になってからの方が「数学って大切」と思うことが多い。
というわけで大人の必須科目には数学を加えておこう。
まあ死ぬまで勉強しなくちゃならんのだ。