クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

地元を離れられない人、離れる人

先週末、相方の父が東京に出ていたそうだ。母校でイベントがあったようで、わざわざ岐阜から新幹線に乗って来たらしい。ところが娘に連絡するでもなく、ひっそりととんぼ返りしたようだ。

慌ただしい。

相方が「なんだかんだ、あの人は地元を離れられないんだよ」と言う。

地元を離れられないか。ほう。

相方の父は岐阜ではなく愛知出身。大学は東京に出たものの、地元の有名企業に就職して定年まで勤めた。

名古屋圏出身者は地元を離れない人が多いらしく、東京に出ても結局戻るケースが多いらしい。味噌カツあんかけパスタ手羽先・ひつまぶしの「ブラウン・コンプレックス」と自嘲しながらも地元を離れられないらしい。

 

わが身を考えると、地元は関西で当初は大阪あたりで就職しようと思っていた。ところが就職したのは東京に本社のある企業だったので、結局東京に出てきている。

別に住むところにこだわりはなく、仕事があれば海外赴任でもいいやと思っていたから、どこにでも行く所存。

わが一族では、父は海外出張が多かったし、弟は日本、アメリカ、イタリア、フランスと渡り歩いている。「どこでもいいや」という方だ。

一方の相方は「こんな田舎嫌だ」と東京に出てきた口である。地元を離れられない父親に対して「地元を離れた人」なのだが、逆に言うと地元を意識している。

 

ただ、これから生涯日本に居れるのだろうか。

「終の棲家」なんて言葉はまだ早いと思うのだが、最後どこに住むのか、今から少々気にかかっている。