クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

あなたのお仕事の報酬は?~お金とは何だろう?③

この10月からいろいろな物が値上がりした。いつも行くスーパーでもわずかに価格が上がったのがわかる。

少し前まで「デフレ不況」と騒いでいたのに、今は物価高騰、すなわちインフレで騒いでいる。収入が上がって、結果的に物価も上がれば理想ということになるけど、物価だけ上がるのは困る。

物価が上がって収入が据え置きということは実質的に減収と同じなのだ。

みんな仕事の報酬は上がってほしいと願っている。「そんなにいらないよ」と言ったりするのは余程奇特な人か、離婚調停中などの事情を抱えている人だろう。

しかし、「いくら欲しい?」と訊かれると明確に答えられる人は少ないのではないだろうか。

フリーランスの人なら相場感というものがある。アルバイトでもこの仕事、この場所ならいくらくらいという水準がある。水準に満たなければ人が集まらいないだけなのだ。

ただ、フルタイムで会社勤務となると自分の仕事に相当な対価は見えづらくなる。

例えば仕事に必要なボールペン1つ買うのでも、自分でやると店に行って領収書もらって、経理伝票に打って、現金を会社から受け取ってとなるが、ほとんどの人はそんな仕事をしない。下手をすれば「ボールペン買っといて」の一言で完了してしまう。

組織が大きくなるほど、自分が稼いだお金は曖昧になってくる。そして、報酬は「もらうべき対価」というより「自分にとって必要なお金」か「こいつよりはたくさんのお金」というものになってしまう。

われわれが時間を割いて得る報酬とはいったい何だろう?

 

以前読んだファイナンスの本によると、企業の利益とは貴重な資源を効率的に利用できた時のインセンティブだという。地球資源は限られているので、効率化したおこぼれに与るというわけだ。

では、「おこぼれ」で何億もの報酬を得るということはあるのだろうか。そのあたりはわからない。