クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

埼玉県と千葉県、首都圏3番手争いは?

赤城山メンバーは全員が西日本出身だった。

東から岐阜県奈良県兵庫県である。この中で神戸という都会を擁する兵庫県が最も都会、奈良県は古都。岐阜県は少し分が悪そうだ。あえて言うなら織田信長の居城だったわけだから、首都になり損ねた街か。

 

岐阜県奈良県は今や名古屋、大阪に隣接したベッドタウン県となっている。今の日本でベッドタウン県の最先端は(と言うのも変だが)埼玉県と千葉県だろう。

北関東三県を比較したが、今度は山屋的に埼玉県と千葉県を比較してみたい。これまた失礼千万を書き散らかすので先にお詫びを。

yachanman.hatenablog.com

 埼玉県は東京都の上に綿帽子のようにのっかっている。サイズは東京都より大きいがおまけのように見えるのでわかりやすい。しかし、何があるのかわからないのが埼玉県の埼玉県たるところである。

以前、2ヶ月ほど西浦和に暮らしたことがある。その時に埼玉県の中の地名をいろいろ知ったが、大宮と浦和以外は何も印象に残っていない。平坦でどこが市の分かれ目が極めてわかりにくいのだ。

日曜日に高崎から大宮まで電車に乗ったが、駅名と景色が全く一致しない。もう何度も乗った路線のはずなのに。

 

その点では千葉は海があるので、メリハリがある。

海があるのが千葉県のメンツで、海の幸は埼玉県にはない。九十九里イワシは強力である。イワシそのものは料理ではないが、江戸時代から続く「下魚」も千葉県の特長である。

北関東でも出したが、埼玉県は内陸のせいか名物料理がない。あってもピンと来ない。私が知るのは「草加せんべい」ばかりだし、草加が埼玉県にあることすら暮らしてから知った。これじゃいかんのである。

食べ物は千葉県の圧勝としたい。

 

歴史的に関東の雄は鎌倉であり、神奈川県である。戦国時代は小田原。その後、日本の中心は江戸に移るので、埼玉県と千葉県とも地方豪族が住むところとなっている。

すなわち、埼玉県では熊谷直実、千葉県は鎌倉時代に千葉氏、戦国・江戸時代は里見氏か。いずれにしても知る人ぞ知る、知らない人は知らない。

その後は東京のベッドタウンとなるので、個性が塗りつぶされて現在に至っている。まさにベッドタウンの哀愁なのである。

 

f:id:yachanman:20201021073952j:plain

ライミング目的じゃなくても楽しい二子山

 登山という目から見てみよう。

埼玉県の最高峰は三宝山でなんと2483mもある。千葉県は408mの愛宕山

埼玉県の圧勝である。しかも千葉県の愛宕山には自衛隊の防空レーダーが設置されているので、立ち入れないと来ている。

 登山目的で千葉県にいくことはほとんどない。私も久里浜からフェリーに乗って鋸山に行ったくらいだ。鋸山は椎名誠の『ハーケンと夏みかん』というエッセイに登場したり、山野井泰史さんが少年時代に墜落して死にかけた山なので、ちょっとしたところではあるのだが、しょっちゅう足を運ぶところではない。

埼玉県はそれで行くと東京都最高峰でもある雲取山両神山なんかの百名山もあるし、クライミングスポットとして二子山ほかいろいろある。こういう時は内陸の埼玉県が強い。やっぱり圧勝なのである。

ただ、秩父の山はアクセスが面倒だ。西武秩父駅まで行き、小鹿野までバス、さらにバスを乗り継ぐことがある。路線バスの乗り継ぎなんてあまりない。

こんなところも埼玉だなあという気がする。

 

登山の視点で無理くり都道府県を比較してみた。

ただ、登山のできる山はまあ田舎なので、一般的な論争である「どっちが都会か?」と転倒しているような気がしてきたのではあるが、まあ印象深い山があるだけでもいいではないですか。