クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

山小屋ごはんのいただき方

今から夏にどこへ行くかで頭がいっぱいになっている。

去年、一昨年と北海道を長期で旅行した。涼しいし最高の旅行だったわけだが、今回は飛行機が取れなかったりで、久しぶりに北アルプスを長期縦走しようかと思っている。長野か岐阜から入って、富山県に抜け、美味しいお魚を食べて帰るというのがマスタープランだ。

 

長期縦走となると問題は食料。

過去最大の縦走登山は4泊5日で、この時は山小屋利用はなし。最初は食料でバックパックの上部が膨らんでいた。下山時には完全にしぼんだところを見ると食料が結構嵩張っていたのだ。

今回は山小屋を随所で利用するか。それが問題。

鍋割山の鍋焼きうどん

過去、山小屋に泊まったのは数えるほど。その中でも夕食を食べたのはわずか2回。

乏しい山小屋飯の経験をちょっと振り返ってみよう。

 

①西穂高山荘

西穂高山荘のクリスマスディナー

5年ほど前のクリスマスに西穂高岳に行った。

1日目は新穂高ロープウェイで上がって、山荘まで。翌日、頂上を往復して下山というプランだ。クリスマスということで山荘は混みあっていたが、お盆休みの時期ほどではない。

そしてこの時期、特有なのは夕食が豪華なことだ。

ぱっと見はガストのハンバーグランチくらいに見えるが、チキンが一応付いている。そして、ワインが一杯ずつ付く。

食事後はビンゴ大会。スタッフも客もノリノリで被り物を付けたりする。景品の当たった30代くらいの女性が「彼氏募集中です!」と叫んだりと非常に楽しかった。

食事のクオリティというより山小屋だからいいのである。

キレット小屋の晩御飯

その前年くらいだろう。9月に鹿島槍ヶ岳五竜岳の縦走に出かけた。

1日目はキレット小屋泊。ここはテント場がないので小屋泊で小屋ご飯にした。

さて、夕食はこれまたハンバーグなのだが、何だか非常に美味しく感じた。

スタッフは髪や髭が長かったりと、下界の雰囲気とは全く違っていた。キレット小屋は険しい岩場に挟まれた少し秘境的なところに位置しているわけで、水も豊富ではない。スタッフも浮世離れした感じがする。

そんな時に出てきたハンバーグである。場所が場所だけにしっかりとしたご飯が出てきたことに感動してしまった。スタッフも特別愛想がいいわけではないけど、丁寧な対応。

この日は扇谷からやや行動時間が長かったので、お腹が空いたし、非常に美味しく感じた。

 

山小屋のご飯については調べるといろいろ出てくる。小鉢がいっぱいあったり、ボリュームが多かったり。あるいはカレーのみというシンプルなところ。

しかし、山小屋ごはんは結局のところロケーション。場所に馴染めばどれも美味しく感じるのだと思う。