クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

料理

鮭の大地〜北海道メシの恍惚 その1

北海道の愉しみと言えば飯である。 登山と言えば信州で海がない。海がなければ山の幸と行きたいところだが、なかなかどうして日本において食は海である。松坂牛もジンギスカンもウニとアワビには一歩譲らざらるを得ない。『魏志倭人伝』に記されたように、倭…

兵用ゆべし 酒飲むべし

もう4ヶ月以上も山に行っていない。休日はランニング、しかも時折雨に濡れての快適とは言いかねるランをして来るべき山行に備えている。自然、愉しみは食ということになる。夜の外食も気が引けるので少し美味い肴を用意して、酒を嗜むくらいしかないのだ。 …

米食う家

このコロナ騒動で大いに困ったのは突然店頭から米が消えることだ。ある日、突然、忽然と姿を消すので、文字通り右往左往して探す羽目になる。 我が家では平日3食とも米。パンは腹持ちが悪いので、朝食を5時に食べる私には力不足だし、昼は持参の弁当なので…

カナディアンロッキー紀行⑧ーカナダ料理事情(続)

カナダは意外なほど多民族国家だった。バンクーバーから乗るスカイトレインの乗客は半分くらいが中国系で、立派な髭を蓄えたインド系の人もいる。特にバンクーバーは香港返還の際に移り住んだ人が多く、'Hong Kong-couver'と呼ばれているらしい 。 アメリカ…

カナディアンロッキー紀行⑥ーカナダ料理事情

旅の楽しみにはいろいろある。これまで見たことのない景色を求めるという旅もある。単に日常を離れてのんびりするという旅もある。あるいは人との交流を主にする旅もあるだろう。 ただ、食の合わない旅は不幸なばかりだ。 久しぶりの海外旅行であるが、行き…

内食の人

会社の費用でセミナーへ行ったら、昼食代に金券1000円分渡された。ただ、ここ最近は1人で店屋に入る習慣が全くと言っていいほどなくなっていて、結局会場の休憩室で持参のおにぎりを食べた。 外食は苦手だ。「苦手も得意もあるものか」と言う人もいるだろう…

登山・ラーメン考

会社の後輩がときどき「あー、ラーメン食べたいなぁ」と呟く。彼のおすすめは東京八重洲地下にある海老風味ラーメンの店で、ちょいちょい行っているようだ。私は美味しいインドカレーくらいなら付き合うのだが、ラーメンに700円以上かけるのには食指が動かな…

チャーハン道

ここのところチャーハンに凝っている。 チャーハンに凝りだしたのはもともと中華鍋を買ったからだ。 2017年の『岳人』で「ベースキャンプを楽しむ」という特集があり、「重さを気にしなければ中華鍋があればよい」という記述があった。その横には焚き火でチ…

おうちのごはん

久しぶりに妹のところへ行っていろいろ話した。 彼女の夫くんは化学者である。化学者というのは「いい加減」なことをできないらしい。「いい加減」にもいろいろあって、数学者なら論理的矛盾を嫌うとか、経理人間は数字が合わないと嫌とかあるが、化学者は分…