クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

ウトロ・ホッケの一夜干し〜北海道を巡る食旅④

昨年の北海道旅から旅行中の食事は半分が外食、半分が自炊もどきとなった。もともと普段は90%自炊なので、さすがに全部外食は辛いし、作るのも嫌いではない。そこで、今回もテント泊では基本的に自炊をしていた。

大雪山の山中では家から持参のSEIYUレトルトカレー。これはなかなかの味。網走・呼人浦では土産物屋で冷凍のホタテを買って、焚火缶の蓋で焼いて食べた。これもなかなか。

ただ、ここらで魚を焼くなり捌くなりしたいということで、ウトロでは魚を探してみた。

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網走・呼人浦では冷凍ホタテを焼いて食べた

ウトロで見つけたのはホッケの一夜干し。

国道沿いの土産物屋という感じの店に入ると、干物が多く売られている。生魚がないのは残念ながら、北海道ぽいものということで購入した。1本800円くらい。

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礼文の生ホッケ



ホッケは昨年も礼文島で食べた。

この時は生のホッケで、食べ方はちゃんちゃん焼き。もう干物のホッケは食べられないと思った。礼文では店にも真空パックされた生のホッケが売られており、肉厚で美味い。ホッケとご飯だけで十分1食になる。

以来、ホッケは1年間口にせず。別に耐え忍んでいたわけでもないけど、知床野営場にて一夜干しとのご対面となったわけである。

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一夜干しのホッケ



キャンプ場ではバーベキューをやっている人たちがいて、本当なら火を借りたいところだが、コロナ禍でほいほい顔を出すこともできない。忸怩たる気持ちでガスストーブを点け、焚火缶の蓋でネギと共に焼く。

しばらくすると脂の焦げる匂い。一夜干しとは言え、水分・油分は失っておらず、十分に肉厚だ。姿のまま焼きたかったが、蓋は小さいので半分ずつ焼いた。

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さて、お味だが、塩気が控えめなのがいい。脂の乗りも生と遜色のないレベル。礼文で食べたちゃんちゃん焼きの甘辛い味噌とホクホクの身には敵わないが、これもなかなかのレベルなのだ。

本当は網で皮がパリパリになるまで焼いた方が美味しいだろう。この後知るのだが、私は自分で網をバックパックに忍ばせていることをすっかり忘れていた。

今回もホッケが美味い。この後は知床の山中でラーメンやそうめんばかり食べることになるので、ちょうど良いタンパク質補給となった。

やはり北海道旅にはテントと自炊が似合うと確信した日である。

網走監獄の味〜北海道を巡る食旅③

ウトロの知床丼について書いたけど、一つ遡って網走の話。

網走と言えば何か。相方に言わせれば寅さんなんだそうだが、私にとっては網走監獄である。最北の寂しげな景色、冬の凍える寒さ。過酷な環境で次々倒れる囚人たちという画が思い浮かぶ。

実際はどうだったかと言うと、網走刑務所は他の刑務所と違って豊富な耕地で自給自足できていたため、栄養失調になる率も低く、快適とは言えずとも環境としては悪くなかったらしい。特に戦中、戦後の食糧難の時期はむしろ刑務所の方が食糧事情が良いなんていう矛盾も生じたという。

そんな網走監獄(現在、網走監獄は旧網走刑務所を山側に移築した観光用の施設で、網走刑務所は駅から数百メートルの平地に今もある)はなかなか広大な敷地にあり、「どうせ雨だし」とのんびり見学していたらあっという間に12時半を回っていた。

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網走監獄の廊下

私はあまり知らなかったが、網走監獄の入り口にあるレストランの監獄定食というのが有名だという。理由は麦飯入りで栄養バランスが良く健康的だからなんだそうだ。

戦後の食糧難の時代も、現代の飽食の時代にも人気になるとは皮肉な話ながら、興味は沸いた。旅行中はなかなか普通の定食に食指が動かないものだが、腹も減ったしここで昼食を済ませることにした。

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 かなり人気なのか、監獄定食のホッケは売り切れ。残っていたサンマを注文。相方は鳥南蛮丼。

お店の人の話では、ホッケとサンマの定食は本当の刑務所のご飯に近いそうだが、あとはオリジナルらしい。丼の方も一応麦飯ではある。

味は、まあ普通というか、家で食べている夕食みたいなもんである。サンマはまだ時期ではないし、脂の乗りはまだまだだし、身も細かった。

相方は

「私の作ったご飯は900円の価値があることがわかった」

と言った。自分の作っているご飯と変わらないということらしいが、それは自画自賛なのか、自嘲なのかはちょっと判断しかねる。

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旅行中は得てして飽食というか食べ過ぎになりかねない。特に北海道はどこも「食え食え」とばかりの量が多いような気がする。

そんな中でホッとする定食が監獄の味だったりするのである。

知床海鮮丼の中身は?〜北海道を巡る食旅②

今でもと言うか昔から各地で行われるデパートの物産展では北海道展が一番人気なんだそうな。「なんだそうだな」なんて言うまでもなく北海道が人気なのは想像に難くない。その人気の素はやはり海鮮であり、新鮮な魚介の刺身である。

網走で悪天候をやり過ごしたわれわれは網走からウトロまでバスで移動した。網走からはオホーツク海を左に眺めながら1時間40分ほどの旅となる。学生時代に自転車で来た時は、この寂しげな景色を1日中1人で走った。そしてたどり着いたウトロの手前、峰浜というキャンプ場では周囲に何もなく、かと言って買い出しに出る元気もなく、米に塩をかけて食べたことを思い出した。

もっともその直後に釧路からキャンプに来ていた3人組に焼肉をご馳走になるという幸運に恵まれたのだが、今回はコロナのせいか電車、バス、キャンプ場とも旅の醍醐味とも言える見知らぬ人との交流がないのが残念だ。

 

ウトロに着き、知床野営場にテントを張ったわれわれはウトロを昼食がてら散策することとした。ウトロは漁港であり、新鮮な魚を期待できる。

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知床丼


国道から観光船乗り場の方に歩いて行くと、多少ではあるが観光客向けの土産物屋や食事処が並ぶ。一番手前の店に観光客が入ろうとするのを見て、何となく入ってみた。

 やや素っ気ない印象のおじさんが応対してくれ、メニューを見る。メニューの中心は丼。相方はその中で全部乗せとも言える「知床丼」。私は「鮭親子丼」。ちなみに知床丼は2800円となかなかの金額である。

知床丼を相方に味見させてもらうと真ん中に入っている白身の刺身がウトロの特徴であることがわかった。これはキンキで、北海道ではメンメと呼ぶらしい。白身ながら上品な脂が乗っている。ホタテ、ツブ貝も非常に新鮮だ。

「なぜ入っている?」というのがマグロで、これだけが場違いな中身である。相方が「キミだけずいぶん前に死んでいたよね」と言っていた。

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鮭親子丼

鮭親子丼は期待通りというか想像通り。

1人前の量が多いのが北海道らしいところだろうか。今回の北海道旅は登山からスタートしているので、普段より食欲が増していて余計に美味い。

かなり贅沢な昼食になったものの、登山前には食える時に食っておくのが正解だと自分に言い聞かせ、店を出た後はオロンコ岩へ腹ごなしに出た。オロンコ岩はウトロ港の舳先にある謎の岩で、天気が良ければこれから目指す羅臼岳も見えるらしい。天気予報は曇り後晴れだったものの、どんより曇ったままだった。

こんな日こそグルメと観光日和なのかもしれないとわれわれはオロンコ岩を下りてキャンプ場近くの温泉に向かった。

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オロンコ岩の上より

 

北見は焼肉の街〜北海道を巡る食旅①

休み明けに出社すると

「ずいぶん長い休みだったけど、どこか行ってきたの?」

と訊かれる。今年はコロナでどこも行っていないという人がどうも多いようでなんとも返事に困るのだが、嘘を言っても仕方がないので「北海道に」とだけ簡単に答えている。すると必ず

「いいな~」

と返ってくるのである。人にもよるが「いいな~」の半分くらいは「美味しいもの食べられて」というのが言外に含まれるところが北海道旅の特徴でもある。

それはともかく今回も北海道を美味しくいただいたので、それについて書いてみたい。

 

今回、大雪山からスタートした北海道旅。山中はアルファ米やラーメンを食すことになるので、下山したら体力を回復するべくタンパク質がほしくなる。道中2日目は北見に宿を取り、「タンパク質」を求めて街に繰り出した。

ネットを見るまで知らなかったが、北見は焼肉の街らしい。なんでも人口当たりの焼肉屋の数が日本一。肉も野菜も産地から近くて安い。

北海道と言えば魚介と思っていたわれわれは少々不意を突かれたものの、

「さすれば焼肉を喰わずしておくべきか」

ということで焼肉屋へ入った。

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「ラーメン屋は暖簾の汚い店が美味い」と聞いたことがある。焼肉屋もちょっと汚いくらいがいいのではと探したのものの、小さい店はお盆休みなのか軒並み休業。北見の街をひたすらウロウロしたが、四つ角に1軒くらいの割合であってかえってどこを選ぶか迷ってしまう。結局は宿からほど近いところの小綺麗な店にエイヤと入った。

 

 さてさて久しぶりの焼肉。とりあえずとカルビ、上ロース、牛タン、タコ、野菜盛を一皿ずつ頼む。ビールを一口飲み、息をつくとカルビが現れた。

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「うむ。うーむ」

思わず唸ってしまう。厚切り6枚でこれが1人前なのだ。しかもきれいな刺しが入っている。東京なら間違いなくこれで2人前で「特上」または「極上」とかとにかく派手で大げさな冠が付くだろう。

北見市観光協会が安いと触れ回っていたが、予想以上だ。

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そして上ロース。これまた厚切り5枚。

藁が敷いてあるところが「上」の矜持なんだろうが、東京なら「至高」とか「究極」とか付けて、お値段も恐るべきものになるに違いない。

 

最終的に締めのご飯物とかはパスしてものの、2人でビールを3杯飲んで会計は5000円しなかった。

恐るべし北海道、恐るべし北見。

昔、北海道での修学旅行の道中、「北海道に旅行へ来た人は1日いると1キロ太ります」とバスの添乗員さんが言っていたのを思い出した。果たして今回は太って帰るだろうか。

北海道縦走のMVPはマウンテンガイドパンツ?~北海道を巡る冒険

ここのところ暑くてどうも身体がおかしい。おかしい原因は単に暑いというのもあるが、涼しいところで過ごし過ぎたということも大きいだろう。お盆休みの北海道旅では最初の旭川こそ30℃を超える日が続いたが、網走、知床と行くと連日最高気温は20℃そこそこ。過ごしやすくて帰りたくなかった。

 

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羅臼岳に続く縦走路

 

そんな北海道登山で役に立ったのはモンベルのマウンテンガイドパンツ。

モンベルのパンツは登山を始めた頃から使っているが、あまり使い心地が良くなかった。理由は1つで太ももも裾も広くてフィット感が非常に悪いこと。風が吹くと袴でも穿いているかのようにバサバサと揺れていた。

時を経てモンベルでもスリムフィットが出ているということで買ってみたのがこのマウンテンガイドパンツ。元店員である相方ご推奨の商品である。

私の場合、172cm、56kgでS-LONGサイズ。ウェストはSで裾はMと同等。このサイズバリエーションの多さがモンベルの強みだ。逆にウェストMの裾はショートというモデルもある。

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知床縦走でこのパンツの役立った点は

①頑丈

②乾きやすくそこそこの保温性

③ストレッチが効いている

どれも登山用パンツに求められる要素に違いないが、もう1本持って行ったパタゴニアの薄手パンツ(商品名不明)と比べると適していた。

知床のワイルドな縦走では灌木や笹を蹴散らして進む必要があり、露で濡れるは、脛を強打するわで大変なのである。したがって、脛をそこそこ保護してくれて、濡れても早く乾いてくれる必要がある。

あまりダボダボしていると灌木にひっかかるので、スリムフィットの方がよろしい。スリムだと屈伸時のひっかかりが気になるので、ストレッチは効いているとなおよろしい。

それと気温は明け方に0℃近くまで下がったので、薄手では力不足。中厚くらいがちょうどよかった。

バックルなんかのパーツもかなり精度が高くできている。他メーカーのですぐ緩むバックルのパンツに当たったことがあるが、モンベルはそのあたり完璧。

 

そんなわけで整備が行き届いてない北海道縦走のMVP候補。

パタゴニア フーディーとどちらかと言えば、うーむ、今回はマウンテンガイドかな。

脚が長く見えるしね。

北海道縦走のMVPはフーディニジャケット?~北海道を巡る冒険

昨年の北海道旅のMVPギアはモンベルのバーサライトパック15だった。

軽くてわりと頑丈。テントをベースキャンプにしての日帰り登山にちょうどよい。ただ、今回は大雪山、知床と縦走がメインだったので軽量化が重要な要素だった。

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 今回持って行ってよかったのはこの2つ。

パタゴニア フーディニジャケット

モンベル マウンテンガイドパンツ

この2つについて2回にわけて書いてみたい。

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ウィンドシェル+マウンテンガイドパンツ

パタゴニア フーディニジャケット

これはいわゆるウィンドシェルで、防水性のないもので中途半端と言えば中途半端。私も買ったはいいものの、これまでは自転車の時かジョギングの時に羽織るくらいにしか使っていなかった。

山ではレインウェアがあるので、機能も重なるしまあいらんわというのがこれまでの扱いである。

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パタゴニア フーディニジャケット

今回、北海道旅で持って行ったのは防寒着の足しにくらいなるかなという意味合いだった。平地の平均気温が低いので、フリース1枚では心許ないし、ダウンを持って行くほどではない。化繊ダウンという手もあり、相方はそうしていたが、私の化繊ダウンはパタゴニアのナノエアで、夏使うには少々分厚い気もする。

そんなわけでバックパックの隙間に突っ込んだのがフーディニジャケットだったのだ。

 

最終的に持って行ったのは正解だった。

初日に入った大雪山は平地で気温37度という日で、登山口も十分暑く、風があればレインウェアよりフーディニジャケットが最適。

知床に入ると山中は凍えるほどの寒さになったが、ベースレイヤー、フリース、フーディニジャケット、レインウェアを重ねて何とか乗り切れた。早朝はテントが凍るほどの寒さだった。

フーディニジャケットとレインウェアを重ねても意味がないのではないかという意見もあろうけど、テントの外での食事ではこのわずかな違いが大きい。もっとも寒いには違いないので、食べたらそそくさとテントに入って寝袋にくるまったけど。

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ポケットに納めるとこんな感じ

加えて、この手のウィンドシェルの最大のメリットは小さくて軽いことだ。今回はグレゴリーのトリコニ60を背負って行ったが、外ポケットの隙間に潜り込ませた。これならバックパックのメイン部分を開けなくてもすぐに着ることができる。

羅臼岳登頂時は行動中も意外と寒かったので、ベースレイヤーに羽織るとちょうどよかったし、藪を漕ぐときも表面がツルツルなのであまり引っかからず快適だった。

麓でも羽織るのにちょうどいいので、夜の散歩の時も常に着ていた。

 

 山では少々寒い思いをしたが、今回のMVPギア候補。他のものも次で紹介したい。

北海道での山中泊事情~北海道を巡る冒険

北海道から帰ってきて吉村昭羆嵐』を読んだらすっかり熊恐怖症になってしまった。

羆嵐』は大正時代に起きた日本最大の獣害事件で、2日間で6名の村人が殺害されたという事件である。「遠目にヒグマを見たいなぁ」などと考えていたが、読んでいると熊が怖くて仕方ない。行く前に読まなくてよかった。

そんなわけで登山においても本州と異なるのが北海道。北海道の山中泊において今回気を付けたポイントについて書き留めておきたい。

 

①水は浄化して使う

山中泊で命と言えるのが水。そして水は浄化するか煮沸して飲みなさいとある。

これはキタキツネを媒介とするエキノコックスという寄生虫対策で、エキノコックスに侵されると患部の切除しか治療法はないらしい。発症したら100%死ぬなんて書いているものもある。怖さはヒグマと変わらないような気がする。

そんなわけで今回はモンベルで売っていたグレイルという浄水器を買って持って行った。2層構造になっていて、外側の容器に水を入れ、上から浄水フィルターの付いた内側容器を押し込むと、浄水された水が内側容器に溜まるという仕組み。

浄水器の老舗としてはMSRのものもあるが、お値段高めで浄水の方法も面倒だとのこと。グレイルは水を入れて上から「こんにゃろ!」と押し込むと1分以内で300mlくらいは浄水できる。

お値段は8000円強だったがまあ命には代えられません。

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浄水器GRAYLUL

②野生動物にご注意

以前、神津島でキャンプをしたときに暑くなったテントの外に魚の刺身を出していると、カラスにさらわれたことがある。その時はまあ見事に封を切ってやられてしまった。

北アルプスの高所で食料を荒らされたという話はあまり聞かないが、北海道の場合はキタキツネがウロウロしているので要注意である。まあキタキツネは荒らすというだけで済むのだが、ヒグマが荒らしに来たら食料は自分自身となる恐れもある。

そんなわけで知床のキャンプ指定地には重い鉄製のフードコンテナが用意されている。

テント場とフードコンテナは10m以上離れるように設置されているので、フードコンテナの方で煮炊きし、テントでは食料を出さない方がいい。どの程度効果があるかはわからないが、テントに食料の匂いを付けないのが常識のようだ。

カナダやアラスカなどでは食料をビニール袋に入れて水中に沈めるなんていう方法もあるらしい。まあフードコンテナに入れるくらいならやるに越したことはないだろう。

ちなみに知床縦走では硫黄山・第一火口は素晴らしい場所だった。行くと大地の奥で鹿が遊んでいる。あたりはチングルマが咲き乱れ、楽園のようだ。こんな場所だからこそ野生動物も安心して出るのだろう。

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第一火口のテント場、奥で鹿が遊んでいる

③行動はお早めに

今回、北海道の山を縦走してみてわかったのは道標が少ないということ。あまりに道標も踏み跡もないとさすがに不安になり、何度も地図を確認した。

位置の同定は必要なことなのだけど、ルートを逸れていないかと常に不安に苛まれる。

対策はといってさほどないのだけど、日中早めに行動し、早めに着くことが肝要である。日没後にウロウロするのは夜行性のヒグマに遭遇する可能性も高めるし、迷うリスクをより高める。

行動はお早めに。

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ルートを逸れたと勘違いを起こした稜線

 つらつらと書き連ねたが、どれもこれも北海道の山が本来の野性味を残している証に違いない。したがって、注意しておけばより楽しい山中泊ができること請け合いなのである。