クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

2021-01-01から1年間の記事一覧

初秋の石尾根縦走〜鴨沢、雲取山、鷹ノ巣山、奥多摩駅

台風一過の週末にどこか走りたくなって、前から気になっていた石尾根縦走に出かけた。 気になる理由は大したことではなくて、角幡唯介さんが千日回峰行の真似事をする前に奥多摩駅から雲取山の日帰り登山をしたということから。これでは何のことやらわからな…

カーボンオフとダイエットの共通点

会社の後輩がついにメタボ検診にかかったという。先日の健康診断で腹囲が85cmと測定され 「0.5cm負けてもらえませんか?」 とお願いされたものの、却下されたらしい。彼は身長183cmという偉丈夫でそれほど太って見えないのだが、コロナ自粛の間に腹周りに肉…

キャンプの火は焚火?ガス?石油?

キャンプをしたいといろいろ調べていたら直火不可のキャンプ場が非常に多いようだ。ファイヤースペースがないキャンプ場で焚火をしたければ焚火台を持って来いということらしい。 この焚火台というやつはマイカーなし、マイホームなしの人間にはハードルが高…

ヘリノックス・チェアワンを買う

ラグジュアリーキャンプをしたいなあと思って早1ヶ月。先週も地べた、石の上に座って隣のオジサンとくっちゃべっていたわけだが、キャンプ主体の旅をしようと椅子を買った。 憧れのヘリノックス・チェアワンである。 ヘリノックスは韓国DAC社のブランドなの…

パタゴニア・バギーショーツでどこに行こう?

久しぶりに衝動買いしてしまった。パタゴニア・バギーショーツ。 最初はモンベルのキャニオンショーツをもう1本買おうかと思案していたら、パタゴニアのアウトレットに出ていたので鞍替え。ついでに相方にもガラ違いで買ってみた。 比べてみるとキャニオン…

ステラリッジ・テントのボトムを修理してみた

かつて山の友人が下山する時に言っていた。 「テントを干すまでが登山です」 その殊勝な言葉を聞いた私はこれまでの怠惰な姿勢を改め、登山が終わり、帰宅したらすぐにバックパックからテントと寝袋を引き出し、ベランダに干すようになった。 ただ、ズボラな…

小淵沢に行った帰りは「元気甲斐」

八ヶ岳・権現岳からの帰りは再び小淵沢駅に下りてきた。 小淵沢駅は小梅線の始発駅にあたり、かつては賑わったそうだが、今その面影はない。ただ、最近リニューアルされたらしく、改札は2階になり1階には小綺麗になった土産物屋があった。 さて、小淵沢駅…

青年小屋でテント泊まったり②

青年小屋で昼寝をしたわれわれは5時くらいに起きだし、再び夕食の支度を始めた。まったりである。 準備をしながら隣のオジサンとおしゃべりをする。オジサンは京都から来たらしい。仕事は営業。梱包材を作っているメーカーにいるという。異業種、他エリアの…

青年小屋でテント泊まったり①

台風一過の休日に八ヶ岳・権現岳に行ってきた。当初からの予定変更だったが、今はどのテント場も予約制を取っており、飛び込みではなかなか行けるところがない。八ヶ岳ではバスが通っていない観音平から3時間ほどの青年小屋は予約なしで行けるテント場だっ…

登山者がオートキャンプをしてみたら

昨日、タープを買おうかと思案していたら友人宅では沢登り用にもう買っているという。沢登りということでポールはなし。おそらく軽量タープだろう。 登山をやっていた者がオートキャンプにハマるということはよくあるようだ。一定レベル以上の登山者はある種…

タープでいっぷくしたい

そろそろ北海道旅の思い出話から次の遊びに移りたいと思っている。「お前の頭は遊ぶことばかりか!」と問われればその通りで、遊ぶことしか考えてない。「いつかのために今頑張る」という貯蓄精神はあまりなくなり、いつかいつかと待っていると人生が終わっ…

旅のバックパックの中身~北海道旅に使った装備たち

バックパッカーという呼び名がある。日本では安宿に泊まりながら旅行をする人というイメージがあるが、アメリカではロングトレイルを歩く人を指す。 私はどちらかと言えばアルピニストよりバックパッカーに憧れて登山を始めた。バックパック1つで世界を、こ…

北海道で安い宿を探す方法

昨年、今年と北海道を長期間旅行した。実に11日あまり。では今回かかった費用はどのくらいかというと1人12万円くらいである。 内訳は飛行機代5万円、電車代1万円、バス・タクシー代2万円、ホテル代1万5000円、食事代1万5000円、土産物1万円。ほとんどが移動…

駅弁は北海道に限る

今年の北海道の乗物はこんな具合だった。旭川空港から旭岳ロープウェーをタクシー、層雲峡から上川をバス、上川から北見を電車、北見から網走を電車、網走からウトロをバス、ウトロかたカムイワッカをバス、羅臼から釧路をバスと目まぐるしく移動した。 移動…

北海道土産には鮭児より「時しらず」

昨年も北海道を利尻・礼文・小樽と回ったが、大した土産を買わなかった。せいぜい自宅用に風鈴を買ったくらいだ。 小樽では駅からほど近い三角市場でいろいろ眺めたものの、丼を食べるにとどまっている。どうも旅先のものを持ち帰りたいという執着がわれわれ…

テントの中で何をする?

夏休みが終わり、北海道から戻ってからぼんやりしている。本来の怠け病なのか北海道の後遺症なのかわからない。 北海道ではテント泊を6泊した。そう人に言うと「過酷な旅で」と言われることもあるが、慣れてしまえばホテルよりよほど楽である。四畳半くらい…

北海道で手に入るオリジナル・ナルゲンボトル

昨年、買おうか迷ったものがある。それは利尻限定のナルゲンボトルで確か2000円くらい。相方に訊いたらそんなにしないと言い張っていたが、ネットで見たら税込2200円なので間違いなかった。結局相方が利尻のゆ~にキャンプ場で即買いしていた。 利尻山を幾何…

北海道の回転寿司の実力~北海道を巡る食旅⑥

北海道の実力で未だ試せてないものがある。「寿司」である。 寿司、まあ標準的にイメージするのは江戸前寿司で、酢飯に生の刺身を載せたもの。もともとは気の短い江戸っ子がそのままネタを載せただけのものを食べてしまったのが始まりで、本来の寿司は発酵食…

ニシンとハッカクの味~北海道を巡る食旅⑤

北海道には鰊御殿というものがあるらしい。もともとは積丹の方にあり、現在は小樽に移築されているそうだ。明治、大正とニシンの豊漁によって財を成し、それによって北海道に立派な家を建てた人々は多いという。ニシンは食うだけでなく肥料にしたという。 知…

ウトロ・ホッケの一夜干し〜北海道を巡る食旅④

昨年の北海道旅から旅行中の食事は半分が外食、半分が自炊もどきとなった。もともと普段は90%自炊なので、さすがに全部外食は辛いし、作るのも嫌いではない。そこで、今回もテント泊では基本的に自炊をしていた。 大雪山の山中では家から持参のSEIYUレトルト…

網走監獄の味〜北海道を巡る食旅③

ウトロの知床丼について書いたけど、一つ遡って網走の話。 網走と言えば何か。相方に言わせれば寅さんなんだそうだが、私にとっては網走監獄である。最北の寂しげな景色、冬の凍える寒さ。過酷な環境で次々倒れる囚人たちという画が思い浮かぶ。 実際はどう…

知床海鮮丼の中身は?〜北海道を巡る食旅②

今でもと言うか昔から各地で行われるデパートの物産展では北海道展が一番人気なんだそうな。「なんだそうだな」なんて言うまでもなく北海道が人気なのは想像に難くない。その人気の素はやはり海鮮であり、新鮮な魚介の刺身である。 網走で悪天候をやり過ごし…

北見は焼肉の街〜北海道を巡る食旅①

休み明けに出社すると 「ずいぶん長い休みだったけど、どこか行ってきたの?」 と訊かれる。今年はコロナでどこも行っていないという人がどうも多いようでなんとも返事に困るのだが、嘘を言っても仕方がないので「北海道に」とだけ簡単に答えている。すると…

北海道縦走のMVPはマウンテンガイドパンツ?~北海道を巡る冒険

ここのところ暑くてどうも身体がおかしい。おかしい原因は単に暑いというのもあるが、涼しいところで過ごし過ぎたということも大きいだろう。お盆休みの北海道旅では最初の旭川こそ30℃を超える日が続いたが、網走、知床と行くと連日最高気温は20℃そこそこ。…

北海道縦走のMVPはフーディニジャケット?~北海道を巡る冒険

昨年の北海道旅のMVPギアはモンベルのバーサライトパック15だった。 軽くてわりと頑丈。テントをベースキャンプにしての日帰り登山にちょうどよい。ただ、今回は大雪山、知床と縦走がメインだったので軽量化が重要な要素だった。 yachanman.hatenablog.com …

北海道での山中泊事情~北海道を巡る冒険

北海道から帰ってきて吉村昭『羆嵐』を読んだらすっかり熊恐怖症になってしまった。 『羆嵐』は大正時代に起きた日本最大の獣害事件で、2日間で6名の村人が殺害されたという事件である。「遠目にヒグマを見たいなぁ」などと考えていたが、読んでいると熊が…

最高のキャンプ場はどこだろう?~北海道を巡る冒険

今回の北海道旅ではテントで6泊した。 内訳は旭岳、網走・呼人浦、ウトロ・国設知床野営場、硫黄山第一火口、羅臼平、羅臼・国設羅臼野営場。学生時代に小樽から知床までを自転車で行った時もメインはテント泊。昨年も北海道ではテントで5泊した。 北海道…

硫黄山からの知床縦走④ 羅臼岳へと羅臼までの下山〜北海道を巡る冒険

羅臼岳は百名山の1つである。百名山ともなれば全国から山好きが押し寄せるものと相場は決まっていて、やはりたくさんの登山者が行き来していた。一般ルートは宇登呂の先、岩尾別温泉からの日帰り往復だという。 羅臼岳は海から登り詰めるため、1600mの頂上…

硫黄山からの知床縦走③ 第一火口から羅臼平まで〜北海道を巡る冒険

硫黄山登山口から登った初日、予想外の道に手こずり第一火口の幕営地までしか行けなかった。地図を確認すると2日目は羅臼まで12時間以上かかることになる。朝4:30に幕営地を出ることにした。 天気は晴れ。しかし、知床は海に挟まれた半島であり、予断はなら…

硫黄山からの知床縦走② 知円別岳のルート迷い〜北海道を巡る冒険

硫黄山登山道は藪の覆われた道を進み、涸れ沢を詰め、稜線に出るルートとなっている。ようやく稜線に出ると緑と白い斜面の山が見えてきた。硫黄山は硫黄が噴出することから名づけられたとおり火山である。知床と一口に行っても北部の硫黄山付近は火山岩と砂…