クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

2023-01-01から1年間の記事一覧

灼熱、大雪山登山〜2023北海道山旅②

暑い東京を抜け出して北海道へ。 東京都民にかかわらず、誰しも暑い夏に北海道へ行くというのは憧れなのだ。最近は酷暑が続くので余計に憧れは渇望へと変わっている。 早朝、羽田空港から旭川空港へ。一便に乗るとほとんど待ち時間なしで旭岳ロープウェイへ…

「山行って来ます!」〜2023北海道山旅①

2023年の夏休み。 ここのところ、わりと大っぴらに休むようになったけど、社会人生活が始まったばかりの頃はなんとなく気を遣って休んでいた。特に夏季休暇がない会社なので、有休を使って各自好きなところで休むわけだが、戦力にならない新入りが休んでいて…

北の大地に行こう!(準備編)

部屋の中が旅行の準備でごった返している。 長期の旅行と登山となると、軽量化が難しい。登山のみなら先日の笠ヶ岳山行のように、45ℓバックパックに小ぶりな鍋、防寒着は一枚で十分。ただ、それに数日の旅行が付くと着替えや洗剤、充電ケーブルなんかも増え…

やりたいことは全部やる生き方

今年の夏は北海道に行こうと思っていたら、職場の何人かも行くという。去年まではコロナということで我慢していたのかもしれない。 ただ、1人予約までしたのに、台風が来ているからと言ってキャンセルしてしまった人がいる。行きはどう考えても大丈夫そうだ…

子どもの頃の夢は考古学者

国立科学博物館が経営危機だという。エネルギー価格の高騰などで運営コストが上がってしまい、クラウドファンディングで資金調達に乗り出した。 国立科学博物館は私も好きなところで、今まで5回は行っている。何回行っても見してしまうのが、動物の剝製、恐…

ワークマンのサンダルの実力は?

先日、甲斐駒ヶ岳に行ったらワークマンのウェアをよく見かけた。特に薄手のパンツを穿いている人が多い。 これまた先日、土屋哲雄『ワークマン式「しない経営」』を読んだけど、思った以上にアウトドア業界を席巻しているらしい。 ワークマン式「しない経営…

実家に帰らせていただきます

だんだん世間は夏休みという雰囲気になってきた。スーツケースを引っ張って歩く若者が増え、時折ディズニーグッズを持った子もいる。こんな天気でディズニーランドは暑かろうに。 相方も職場が夏休みなので実家に帰ってしまった。 「実家に帰らせていただき…

山登りの貯金

7月は北アルプス・笠ヶ岳と南アルプス・甲斐駒ヶ岳に行った。 どちらも共通して急坂急登で、なかなか身体に堪える登山になった。毎週のように行っていた時期は急坂だろうが、岩場だろうが、あまり意識しなくても身体が動いた。自動運転と言おうか。体力も十…

暑い暑い下界へ帰る~甲斐駒ヶ岳山行④

甲斐駒ヶ岳山行の第一目標、日の出を見るというイベントが終了してしまった。 不思議なもので太陽が上がってしまうと景色は一気に普通になっていく。普通の夏山、普通の南アルプス、普通の岩山なのだ。それはそれで美しいのだけど、朝の神々しい感じは一気に…

清涼の日の出と灼熱の太陽~甲斐駒ヶ岳山行③

山での一日は朝がいい。 冬は寒くて寝袋から出るのがやや憂鬱なのだが、それでも風の音しかしない世界は下界でなかなか味わえない。夏はそもそも涼しいので起きるのが苦にならない。 甲斐駒ヶ岳山行2日目は午前2時半に起床。草木も眠る丑三つ時である。 コ…

黒戸尾根のつらい登り~甲斐駒ヶ岳山行②

私はこれまで甲斐駒ヶ岳に6回登っている。うち5回は黒戸尾根から登っている。うち、4回は冬で1回は秋に登っている。 当然、冬に比べると夏山は格段に登りやすいはずだ。冬は岩場で足元が格段に悪くなる。 ところが、今回はこの登りで私は思いっきりバテ…

灼熱の甲斐駒ヶ岳山行①

週末、晴れるというので甲斐駒ヶ岳に行ってきた。 晴れるとなれば、どこかに行かなきゃとなるのが山屋の性。「危険な暑さ」と呼ばれる昨今の酷暑からも逃げられる。 今回はパッと思いついて公共交通機関でサッと行ける甲斐駒ヶ岳にした。 甲斐駒ヶ岳が公共交…

街に下りたら何食べよう?

週末、先崎学『棋士の腹のうち』を読んで、久しぶりに腹を抱えて笑ってしまった。 将棋の棋士である先崎学九段が食べ物にまつわるエッセイを綴っている。今でこそタイトル戦での食事がネットニュースになるくらいだが、将棋の棋士の行動範囲は極めて狭いので…

わからない明日とわからない登山

角幡唯介『狩りの思考法』を読むと面白いことが書いてあった。 グリーンランドに住むエスキモーたちはしばしば、「わからない」ということを意味する「ナルホイヤ」という言葉を多用するらしい。「明日の天気は?」と訊けば「ナルホイヤ」だし、「今、橇を作…

遭難を防ぐには何が必要か

かつて会社の研修で、ビジネススクールの講師から 「登山に必要なものは?」 と訊かれたことがある。私が登山をすると知ってのことで、リップサービスのつもりだ。そして訊かれた私はこう答えた。 「体力です」 身も蓋もない回答でその話はそれ以上膨らまな…

個人的なプチ遭難体験

昨日、山でのプチ遭難について書いた。 今年は梅雨明けするかしないかという時期からカッと暑くなったせいか、疲労による遭難が多い気がする。天気が良いから登山を決行するものの、暑さで疲労が溜まっての事故という種類のもので、これが天候不順なら行かな…

山でもしも倒れたら

夏山シーズン開幕ということで、遭難事故が相次いでいるようだ。 われわれが笠ヶ岳に登っていた時、向かいに見えていた穂高では2人も亡くなっていたらしい。報道を見ていると、前穂高岳の紀美子平あたりだったりして、なんであんなところで思ったりするが、…

北アルプスの笠の上での日の出〜笠ヶ岳山行④

キャンプは朝に限る。 そう書いてみたが、今回夜にふと目が覚めてテントの外を見ると恐ろしいほどの星空だった。写真に撮れたらいいのだけど、技術がない上にヘッドライトが周囲をちらつくので諦めて記憶にだけ刻むことにした。 さて、翌朝は3時起床。隣の…

テント泊の至福〜笠ヶ岳山行③

さて、暑い暑い笠新道を抜けてようやく稜線へ。 縦走登山の時はこういう稜線歩きが楽しい。場合によっては雲が足元より下にあって、天空を歩いているような気がする。 ただし、この日は久しぶりの長時間の登りだったので、登り切った時には疲れ果てていた。…

つづら折りの笠新道を登る~笠ヶ岳山行②

笠ヶ岳に登るには3つのルートがある。 上級者コースはクリヤ谷から沢沿いに進むルート。古来の登山ルートは藪や木に遮られない沢が多い。播隆上人ルートもおそらく沢ルートで登ったのではないかと想像される。ただ、この7月時点では沢沿いは藪の伐採が進ん…

北アルプスの笠に登ろうと思うまで〜笠ヶ岳山行①

海の日を利用して笠ヶ岳へ行ってきた。 「どこじゃい?」と思う人もいるだろう。場所で言うと岐阜県、穂高連峰の西にある。文字通り笠のような形をした山で、北アルプスの一部に入るものの、とんがった形なので独立峰に近い形状になっている。 遠くから見て…

暑い日に暑い街の話

暑くてやりきれない日が続いている。 『吾輩は猫である』に こう暑くては猫といえどもやり切れない。皮を脱いで、肉を脱いで骨だけで涼みたいものだと英吉利(イギリス)のシドニー・スミスとか云う人が苦しがったと云う話があるが、たとい骨だけにならなく…

上半期の「遊び」ベスト3

2023年の上半期が終わった。 もう半年経ってしまったという感じ。松山千春みたいに「振り返るには、まだ若い」と歌いたいところだけど、もう若くもないので上半期ベスト3を振り返ってみたい。 3位 八ヶ岳、冬季登山 久しぶりに雪山登山をした。 昨年、九州…

私立の学校と自由な空気

この4月から相方が職場をフリースクールから私立の小学校に変えた。 以前は公立の小学校に勤めていた。これで公立小学校、塾、フリースクール、私立小学校と教育業界を全網羅という感となっている。 「小学生に間は、多様性のある公立小学校に行かせたい」…

誰かと比べて落ち込んだのなら

先日、相方に「誰かと比べて落ち込んだことないでしょ?」と言われた。 言われてみれば落ち込むことはあっても、「周りと比べて自分はダメだなあ」などとは思わない。天上天下唯我独尊とまでいかないけど、自分が他の誰よりも劣っているとは思わない。 昔か…

天才の三次元的思考

週末はボー然と過ごしてしまった。 ボーっとしたいとか書きつつ、本当にボーっとしてしまうと貴重な時間を無駄にした気分になる。まあ、蒸し暑かったし仕方ないかということで、週末は本を読んで過ごした。 谷川浩司『藤井聡太論』という本を図書館で見つけ…

猛暑日は涼しい山へ

なんだか急に暑くなってきた。七夕と言いつつ猛暑日になるらしい。 正直、暑いのは苦手だ。11月生まれのせいか、寒いくらいの方が好きで、夏は高所に行きたくなる。 昨年の夏は猛暑を避けて北アルプスの雲ノ平へ行った。新穂高温泉からの登りは暑くて汗を絞…

雑魚は唐揚げにして食べよ

先週金曜日、相方が勤めている小学校のイベントで地引網体験に行って来た。場所は千葉の袖ヶ浦で、既に設置してある網を最後、浜に引き揚げるところをやったらしい。 大物は取れなかったようだが、子どもたちはそれなりに楽しみ、その後鯖を包丁で卸すのもや…

誕生日、覚えられる?

今年も相方の誕生日がやってきた。ここに謹んでお祝い申し上げます。 なんでこんな媒体に書くんだというと忘れるからである。誕生日なんて基本的にランダムな日付なので、なかなか覚えられない。大抵前日か前々日くらいに気づくのだが、当日には見事に忘れて…

お金はどのくらいあればいい?

お題に「30万円あったらどうする?」とういうのが出ていた。 30万円とはいい線だ。これが10万円だと日常のぜいたくで終わってしまう。100万円となると住宅ローンの返済なんかの現実的なものに充ててしまうだろう。30万円だと2人くらいで少しぜいたくな旅行…