クモノカタチ

山から街から、雲のように思いつくままを綴ります

2019-01-01から1年間の記事一覧

命を懸けること

台風通過前の土曜日、山へ走りに行った。 奥多摩駅から愛宕山を経由して鋸尾根を登る。鋸尾根にはちょっとした岩場があるものの難しいところはない。鋸山から大岳山、御岳山を経て日の出山に登り、金毘羅尾根から武蔵五日市駅に下りた。トータル5時間半。 …

日本語の壁

いつも通勤に使う道に繫華街の通りがある。ホルモン焼き屋、焼き鳥屋、不動産屋、喫茶店、普通のマッサージ店、カラオケ店などが並ぶ雑多な通りなのだが、なぜ繫華街と呼ぶのかと言えば、日が暮れるころからキャバクラの客引きが出て通りかかる人に声をかけ…

内食の人

会社の費用でセミナーへ行ったら、昼食代に金券1000円分渡された。ただ、ここ最近は1人で店屋に入る習慣が全くと言っていいほどなくなっていて、結局会場の休憩室で持参のおにぎりを食べた。 外食は苦手だ。「苦手も得意もあるものか」と言う人もいるだろう…

ゴルフ圧への抵抗

ここのところゴルフ圧が高まっている。ゴルフ熱ではなくゴルフ圧と呼ぶのは「ゴルフやれよー」というプレッシャーという意味である。7月に異動した部署では法務などとともに必修科目なのだそうだ。以前、ゴルフについての記事を書いたことがあるが、またし…

人生のPEAK

12月フルマラソンに出場する。ただ単に申し込んでお金も払ってしまったのだから仕方がない。そういうわけなので、そろそろ本格的に準備にかからなければならない。 「フルマラソンを走ります」 と走ったことのない人に言うと、「おー!」と少しはリアクショ…

Zenのこころ

ここのところスティーブ・ジョブズの伝記やPatagonia創業者のイヴォン・シュイナードの著書"let my people go surfing"を読んでいて気付いたのは、彼らは非常に'Zen'に興味を持っているということだ。いや、彼らのようなビジネスの世界に生きる人々だけでな…

ちょっと贅沢

今年は天候が不順なのでお盆は実家に帰っていた。そして珍しく兄弟が揃うということで連日いろいろご馳走してくれた。 それにしても我が両親は60を超えてもよく食べる。4人で焼肉を食べに行ったら、締めのご飯物を除いてほぼ全員が同じくらいの量を食べてい…

川の景色

今年の夏は暑い。毎年のようにそう言っている気がする。このままだと、かつての温帯が亜熱帯で、亜熱帯は熱帯になり、熱帯は「猛熱帯」とかの新しい名前が必要になるかもしれない。とにかく暑いので、実家から奈良県南部へ避暑に出かけた。行ったのは洞川と…

誤算の山ー笛吹川東沢遡行

いよいよ今年も暑くなったので沢登りに行ってきた。熱心な沢ヤは5月くらいの雪渓が残る時期から活動を開始するらしいが、私は水遊びに出かけているのに過ぎないので、沢に入るのはもっぱら8月だけだ。いわば大人のプール。いい大人は着衣のままで水と戯れ…

安否確認

安否確認訓練というのがあった。変な書き方をしたが、要は災害時に安否を確認できるかのテストである。社員の携帯電話に「今無事ですか?」というメールを飛ばし、各社員がインターネットサイトに接続して、「今無事です」、「施設に異常はありません」とか…

登山と生産性

参議院選挙があった。政策、争点不在と言われる昨今の選挙の中でも特にわからない選挙だった。一方で消費税増税を、他方では年金を、かと思えば憲法改正手続きへの議席を確保できるかに注目していてたりで、結局各政党が何を争っているのだろう。和食と中華…

日本のものづくり

先々週の長野旅行では有名な時計メーカーを見学した。一応はビジネストリップであり、ビジネスに対する深い見識を身に着けるためのプログラムと思いきや、ただの工場見学で大いに楽しかった。 見学したのは正確無比、精工(おっと!)な時計を作り、世界に名…

朝食バイキングの罠ー長野・諏訪湖にて

最近は朝は小鳥の囀りで目覚める、というわけではなく、決まった時間に目が覚めるようになった。年をとって早起きになったのだろうなどと言わないでほしい。あくまで健康だからだ。健康だからかどうかはわからないが、朝ご飯はたくさん食べる。どれくらいた…

観光旅行の罠ー長野・山梨

長野、山梨へ観光旅行に行ってきた。この両県は北アルプス、南アルプス、八ヶ岳を擁するので、個人では登山以外で行くことはなく、観光メインなんかは初めてだ。今回は個人ではなく、まあいわばビジネストリップなので仕方ないというか、二万八千円也を会社…

登山・ラーメン考

会社の後輩がときどき「あー、ラーメン食べたいなぁ」と呟く。彼のおすすめは東京八重洲地下にある海老風味ラーメンの店で、ちょいちょい行っているようだ。私は美味しいインドカレーくらいなら付き合うのだが、ラーメンに700円以上かけるのには食指が動かな…

チャーハン道

ここのところチャーハンに凝っている。 チャーハンに凝りだしたのはもともと中華鍋を買ったからだ。 2017年の『岳人』で「ベースキャンプを楽しむ」という特集があり、「重さを気にしなければ中華鍋があればよい」という記述があった。その横には焚き火でチ…

LA SPORTIVA BUSHIDO2

6月に入ってすっかり梅雨となった。ここ数年は4月、5月は忙しく、その狂騒が収まると梅雨で外出も出来ずという悔しい思いをしている。梅雨の「梅」の字をりっしんべんにしたいくらいだ。 今年もいつの間にか梅雨入りして、ザーザー週末の度に降る雨を見てい…

‘90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ー帰国

意外と長々書いてしまったアメリカ滞在記だが、今回で最後にしたい。 フロリダで休日を満喫した私たちはケンタッキーに戻るとクリスマスを堪能した。なんだか遊んでばかりである。 アメリカでは、イースターには卵にペイントし、ハロウィンにはジャコランタ…

'90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ー南の楽園

アメリカ滞在中の真打ちは何と言ってもフロリダである。西・北・東と書いてきて、南を残していたのはここを書くためだ。 フロリダに行ったのは1990年も末、クリスマスの頃。とにかく向こうでは遊びまくっていたわけだが、滞在期間も最後にぱーっと遊ぼうとい…

'90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ー日本とは

「どこから来たの?中国?日本?」 「日本です」 「へー!船で来たの?」 これはアメリカに行った当初、母親が英会話教室で言われた言葉である。母親曰く「ちょっとした偏見を感じた」そうな。 そらそうだ。咸臨丸じゃあるまし。 当時アメリカの子ども達に人…

‘90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ー国旗って何?

アメリカの学校では毎日国歌斉唱があった。日本の入学式みたいなご大層なものではなく、1日の始まりのチャイム代わりに左胸に手を当てて国歌を歌うだけで、まあ朝礼代わりみたいなものだ。そして歌が終わると「合衆国に忠誠を誓います」というようなことをみ…

'90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ー自由の国

7歳は日本では小学校1年生にあたる。日本の小学生は毎朝、上級生に引き連れられてぞろぞろと通学する。帰る時はどうするのだろう。私の時は帰る時は自由だった。 私が日本に戻ってきてから通った小学校では夏は白いハット、冬は男子のみ黒のツバ付制帽だっ…

'90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ーワシントンD.C.

この文章はすべて記憶任せなので時系列も事実関係もどの程度正しいかわからない。何せ7歳だし、7歳が書いたと思って読んでほしい。 西・北と来たので今度は東に行ってみたい。東はワシントンD.C.まで行った。飛行機に乗ったのだろうか、車で行ったのだろう…

'90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ーナイアガラへ

前回、西部に行った話を書いた。我が家は10か月の間に実は東西南北かなりの場所に行っていて、北は五大湖のナイアガラが最北となる。今度は北へと向かってみたい。 五大湖へは自宅から車で向かった。ケンタッキー州から北上すると、オハイオ州に入る。 「オ…

'90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ー西部へ行く

アメリカを含む欧米の学校は概ね6月から8月は夏休みとなる。4月に入学した私はたった2か月で長期休みに入ってしまった。月曜から金曜はアメリカの学校で、土曜日は日本人学校に行っていたので、3か月まるまるの休みというわけではなかったが、それでも…

‘90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ーアメリカに住む

私たちが住んだのはケンタッキー州レキシントンという街だ。 住まいは学校裏の閑静なアパートで、アパートであったものの、玄関へ続く石段は各家で別れており、中も二階建てで、極めて一軒家に近かった。 玄関をくぐると廊下があり、右手にダイニングキッチ…

'90アメリカ滞在記・7歳の見た異国ー出発

「昔、少しだけアメリカにいたんだ」 何かの話題にそう話すと、「へー!」と感心される。 「たった10か月だけどね」 「英語しゃべれるの?」 「当時7歳とかだから戻ってきたら全然」 これで少し英語がしゃべれたらカッコがつくのだが、英語は嫌いではない程…

秩父主稜縦走物語-続

鴨沢の雲取山登山口に着いたのは7時過ぎ。気品がないとか言ってごめんなさい、オジサンのおかげで早く着きました。 とにかく「登山」というタグを付けておきながらまだ登山は始まってない。 奥多摩湖から林道を少し歩いて登山道に入る。一旦登山道からまた林…

秩父主稜縦走物語

久しぶりに雲取山から甲武信ヶ岳方面に縦走してきた。 週末の天気予報を見ると晴れが連続していて、おまけにくそ暑いときていた。暑いのは嫌いなので、山へ避難することにしたわけだ。唐突な思い付きなので、高い山は止して低山で、それなりに涼しそうという…

ものぐさ経済論

4月から仕事が忙しくなるにつれて食事がひどく単調になってきた。一番多いのは寸胴鍋に湯を沸かし、生姜と塩で野菜や魚・肉をぐらぐら煮るだけ。味に変化を付けたい時はニンニクやハーブソルト、オリーブオイルを加えたり、白だしを入れて和風にしたりする…